イラスト・お絵かきタブレットなるか?Yoga Bookのレビューと評価

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レノボがまた変態タブレットを出しました。
念のためですがこれは最高の褒め言葉です。


その名はYoga Book。


タブレットと呼んでいいのか分かりませんが、
2 in 1PCという位置づけなのでしょうか。


公式サイトには「2 in1タブレット」とありますけどね。


Yoga Bookを初めて見たときの印象は
「めっちゃかっこいい!」
でした。


んで実際に触ったり
いろいろ調査してみた結果をまとめました。


一応ペンタブやタブレットPCでイラストを描いているので
お絵かきやイラスト用途として使えるのか
という点を中心にまとめました。


お絵かきにおすすめのタブレットは別途記事で
まとめてあります。







Lenovo Yoga Bookの特徴:最も薄くて軽い2 in 1 pc(タブレット)

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Yoga Bookの驚くべき特徴の一つは
その軽さと薄さです。


画面サイズが10インチのタブレットPCとしては驚異的な軽さの690g。


閉じた状態の厚さが1mm未満という薄さ。
Macbookより薄いです。
ディスプレイ側だけなら4mmほど。
後述するキーボードやペンタブレットのように使える
「クリエイトパッド」部分は5mmほど。


その薄さの様子が分かる動画です。


ただ、薄さを追求したあまり
接続インターフェースを犠牲にしてしまってます。


Micro-USB端子とMicro HDMI端子と
イヤホンジャックだけです。
あれもこれも繋げてって使い方はできません。


スペックは、
10.1インチ画面、
CPUはインテルAtom x5-Z8550、
メモリは4GB、
ストレージは64GB。
LTEモデルならSIMカードも使えます。


キーボード部分は360°回転できます。
ディスプレイの裏側まで回転できます。
ヒンジの部分が
実際のノートを模倣したようなデザインで、
ノートの端のソフトリングのような外観です。
Yoga Bookの見た目はまさにノートです。


キーボード部分を裏まで回せば
タブレットそのものになります。


充電はMicro-USBでします。
ディスプレイはIPS液晶ですが、
グレアなので映り込みすることがあるのが
ちょっと残念なところ。


Androidバージョンと
Windowsバージョンがあります。
執筆時点では家電量販店などでは
Windows版しか販売されていません。


Androidが欲しい人は
Yoga Bookのホームページでしか買えないようです。


Android版に関しては在庫無しの状態。
これはどういう意味なんでしょうかね。
元々生産量が少なかったのか、
本当に売れてるのか…。






手書きやお絵かきを意識したYoga Bookのクリエイトパッド

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Yoga Bookの目玉機能は
クリエイトパッドとハローキーボードでしょう。


クリエイトパッドは
ノートPCなどのキーボードに相当するものです。
ノートPCにあるタッチパッドも
クリエイトパッド上にあります。


また、デジタイザーも兼ねているので
お絵かきするときはクリエイトパッド上で
ペンを走らせて描くことになります。


クリエイトパッド呼ばれる板には
キーボードのようなボタンは一切ありません。
クリエイトパッド上に、
キーボードのボタンのラインが光って浮かび上がる仕様です。


SF映画であるようなガラスのテーブルに
ボタンのアウトラインが浮かび上がる感じです。


見た目はすごく格好いいです。
このキーボードをハローキーボードと呼びます。
ハローキーボードを表示させる動画です。


しかし、このキーボードがかなりのくせ者。
はっきり言って使いづらいです。


まず、物理的にボタンがあるわけではないので
ボタンを押している感覚が一切ありません。
スマホやタブレットのタッチパネルに表示される
ソフトウェアキーボードよりは打ちやすいですが
何もないテーブルを指でたたいている感覚です。


一番の問題はキーを押したときの振動です。
キーが押されると押されたことを
振動と音で知らせてくれます。。


一見ありがたい機能に思えますが、
この振動が結構鬱陶しいのです。


幸いにして振動はOFFにできます。
Androidバージョンでは振動を弱くできます。
WindowsバージョンではON、OFFしか選択できません。


OFFにしてやっと振動から解放されたと思ったら
今度は振動がないので、
正しく押せたかどうかが分からないのです。


ONにすれば鬱陶しいし、
OFFにすれば分からないし
もうどうしろっての…て感じです。


ですので、振動がONにせよOFFにせよ、
慣れるまでの当面の間は
ハローキーボード(クリエイトパッド)を見ながら
キーを打つことになります。


そして、意外にも
視野にキーボードが入っていれば
いうほど使いづらくないことに気づきます。
練習すればそこそこ速く打てるようになります。


よく考えると、誰もが必ず通ってきた道なんですよね。
普通のキーボードに初めて触れたとき
誰もが、キーボードのキーを見ながら打っていたはずです。


それと同じような状況だと思います。
それを思い出せばフラットなキーでも慣れれば
なんとかなります。




クリエイトパッド部分に筆圧対応の『リアルペン』でお絵かきする

クリエイトパッド右上にある
「Penボタン」を押すと、
キーボードのキーの文字やラインが消えて
真っ黒になります。


真っ黒になったクリエイトパッドに
筆圧対応の専用のペン(リアルペン)を乗せて
文字や絵を描いてPC画面に反映することができるようになります。


下の動画はYoga Bookで
ペンブレットのようにお絵かきしている様子です。


Yoga Bookのペンはリアルペンといいます。
リアルペンはワコムとの共同開発の
Yoga Book専用のデジタイザスタイラス(デジタイザーペン)です。


リアルペンは電磁誘導式なので電池が不要です。
電池がないので軽いです。


もちろんリアルペンは筆圧感知もできます。
筆圧感知レベルは2048。
これはかなりのレベルです。
手書きや絵を描くには十分な筆圧レベルです。


傾きは100°まで検知できるとありますが、
あくまでも傾けた状態でのペン先検知能力であって
傾き角度を検知して筆圧や濃淡として表現できるものではありません。


あと、ペンにはサイドボタンが一切ありません。
ちょっと残念です。


リアルペンは芯が2種類あります。
EMR芯とインク芯です。
どちらも最初から付属しています
EMR芯1本とインク芯3本。


EMR芯はデジタイザーペンの普通の芯です。
実際にインクが出るわけではありません。
これに対してインク芯は実際にインクが出ます。
本物の紙に書けるんです。


芯はペンのキャップを使って取り替えます。
芯を取り替える様子の動画です。


インク芯の使い方としては
紙をクリエイトパッドに乗せて
その上からペンでなぞる感じです。


すると紙に描かれたものが
即座に液晶画面に書き出され
紙に描いたものを瞬時にデジタル化することができます。


紙に描いた情報を
即デジタルデータとして保存できるということです。


クリエイトパッドは大学ノートのような
かなり厚い紙でもしっかりペンを認識します。
これには驚きました。


リアルペンは
ワコムとの共同開発ですが
ワコムの「feel IT technologies」技術が採用されていて
ペン先がクリエとパッドから10mm離れていても
反応できるようになっているようです。


リアルのノートをクリエイトパッドに置いて
その上からでもそのままデジタル化できるという優れもの。
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クリエイトパッドのペンに反応する
入力範囲は決まっています。
大体キーボードが表示される範囲と同じです。
サイズ的にはA5です(A4の半分)。


画面サイズと入力範囲のサイズが
一致していないために、
描いたもののサイズも一致しませんが、
これは描く場所と見る場所が違う描き方の宿命なので仕方ありません。


クリエイトパッドに固定できる専用のアクセサリ
ブックパッドがなかなか便利です。
ブックパッドのパッド部分は磁石になっていて、
クリエイトパッド(キーボード)部分に固定されて
紙がずれないようになっています。


紙がずれないことは結構重要です。
紙をクリエイトパッド上に載せて描くと
意図せず紙がずれる可能性があります。
一度ずれると元に戻すのは至難の業です。


そのずれを防ぐためにも紙を固定できる
ブックパッドは結構ありがたいです。


ブックパッドとかなり分厚い用紙を
クリエイトパッドに載せてお絵かきしている様子です。


ですが、ある程度慣れると
ブックパッドなしでも問題なく
手書きやお絵かきができるようになります。
要はずれないように気をつければいいだけの話なので。


Yoga Bookは
このクリエイトパッドの角度や
設置方法によって使い方を分けることができます。
お絵かきするときも
幾つかのスタイルに分けることができます。
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まず、クリエイトパッドを完全に裏側まで折りたたんで
タブレットPCのように使うブラウズモード


動画視聴やウェブブラウジングなど
まさにタブレットPCのような使い方です。
裏側に回ったクリエイトパッドに手書きすることも可能なので
このスタイルでもお絵かきできます。


クリエイトパッドを液晶の裏側近くまで
回転させてテントのように立てて使う
ウォッチモード
これは動画視聴や資料展示に向いています。


スタンダードな使い方のタイプモード
いわゆる普通のノートPCのような使い方です。


Yoga Bookでお絵かきするときはこの使い方が
オーソドックスな気がします。
ペンタブみたいで一番描きやすいスタイルです。


そして、クリエイトパッドを180°開いて
平らにして使うクリエイトモード


紙に描いたものを
そのままデジタル化するときに便利です。
このスタイルでもお絵かきできます。




Yoga Bookの液晶パネル部分は筆圧感知できない

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Yoga Bookの液晶パネルは
AnyPen対応の静電容量式のパネルです。
AnyPenとは伝導性のあるものなら
どんなものでもスタイラスペンとして使うことができる技術です。


乾電池でさえスタイラスペンとして使うことができます。


タブレットで使われるスタイラスペンは
通常は市販されているものを使うのが一般的ですが、
AnyPenに対応していると
いわゆる「スタイラスペン」でなくても
線を描くことができるようになります。


しかし、AnyPen技術では
筆圧感知することはできないので
手元の細いもので手書きで文字などを書けても、
筆圧を必要とするお絵かきやイラストには向いていません。


Yoga Bookの液晶パネルはAnyPenに対応しているので、
付属のリアルペンはもとより、
身近な様々なものをスタイラスとして使うことはできます。


つまり、液晶ペンタブレットのように
画面に直接ペンを当てて筆圧を表現して
お絵かきやイラストを描くことはできないのです。


従って、
2048段階の筆圧レベルを利用して
手書き、お絵かき、イラストなどを描けるのは
クリエイトパッド上でのみとなります。


液タブのように使えたらかなり良かったんですが。


ただ、筆圧を必要としない
お絵かきや手書き程度でしたら
AnyPenで十分ですので、
そういった用途の場合は
画面に直接描き込んで使うこともできます。




Yoga Bookのお絵かき・イラスト用タブレットとしての使い方

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クリエイトパッドやリアルペンの
性能を踏まえた上で
Yoga Bookで絵を描くときのスタイルや
絵を描くときの注意点について見てきます。


Yoga Bookで絵を描くときのスタイルとしては
タイプモードでキーボードのボタンをけして、
クリエイトパッドにリアルペンで絵を描いていくのが
スタンダードな使い方になるのではないでしょうか。


このお絵かきスタイルは
ペンタブレットに似ています。


クリエイトパッドは、ペンタブのタブレット部分、
液晶パネル部分がモニターという感じで、
クリエイトパッドをリアルペンでなぞると
画面上に絵が描かれるといった感じです。


その際に紙をクリエイトパッドにおいて描くと
紙に描いているような感触で描けます。


ペンタブのように絵を描いている様子です。


もう一つの絵描きスタイルとしては、
下書きは紙で描いて、それをクエリエイトパッドに乗せて
その上から線をなぞって即座にPCにデジタル化する描き方です。
いわゆるトレース的な使い方です。
かなり厚い紙でも反応するのでいろいろなものをトレースできます。


それで、後からタブレット側で
色塗りなどの処理をするといった使い方が
Yoga Bookの機能を余すことなく使ってる感じがします。


紙を置いてお絵かきするスタイルの動画です。


注意しなければいけないのは、
先にも述べましたが、
液晶パネルはAnyPen技術にしか対応していないため、
液晶パネルにペンを当てて筆圧を表現する
液タブのような使い方はできないということです。


あと、Yoga Bookの液晶パネル側には
パームリジェクション機能が無いので
意図しないところに線が描かれる可能性があります。


パームリジェクション機能とは
デジタイザーペンがパネルの上にある間は
パネルに手が乗っても反応しない機能のことです。


ペン入力モードの間も
液晶タッチパネルは指に反応するので、
ペン入力モードの時は
タッチパネルに触れないように注意する必要があります。


クリエイトパッドでは
パームリジェクション機能があるので
クリエイトパッドにリアルペンを乗せている間は
クリエイトパッドに手を乗せても反応しません。


このことからも
絵を描くときはクリエイトモードにして
ペンタブのような使い方をするのが無難そうです。


ペンタブのように画面と描く場所が異なるため、
操作に慣れるには時間がかかることが多いですけど。


クリエイトモードを利用すれば
また別のスタイルでお絵かきすることができます。


タブレットを縦にして
利き手の方にクリエイトパッドが来るようにして
そこにリアルペンで絵を描きつつ、
反対の手で液晶部分をタップしながら修正する
といった描き方です。


このスタイルは
利き手と反対の手をもてあましてないので
ある程度の効率アップが期待できます。


カーソル追従など遅延はそれほど気にならないので
絵を描く際の問題にはならないでしょう。
(遅延が気になる人もいるようです)


画面サイズが10インチなのでサイズ的には
絵描き用途としての最低ラインをクリアしています。


Yoga Bookをペンタブのように使うなら
お絵かきするには十分な機能を持っていると言えます。


スペック的には少し心許ないので
レイヤーをたくさん重ねるなどの
本格イラストはかなり厳しいでしょう。


最大の難点は、
クリエイトパッドを使ってお絵かきしている間は
キーボードが使えないことです。
ショートカットキーを使いまくる人には
かなり不便に感じると思います。



もう一つ注意点があります。
インク芯で手書きや絵を描いている場合、
インク芯のままクリエイトパッドに直接書いたり、
液晶パネルをタップしたりしないように気をつけましょう。
インクが付着してしまいます。


EMR芯の場合はインクが出ないので
画面をタップしても全く問題ありません。


ちなみに、HDMIで大きいモニターに繋いで
一応完全にペンタブレット代わりに使うこともできます。
性能が足りないのでかなり心配ですが。


こうしてみると、Yoga Bookは
ペンタブレットとノートPCが融合したような端末です。
そしてタブレットとノートPCの境界も
かなり明確ではなくなって来ているのを感じます。




使えるペイントソフトは?

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Windows版(YOGA BOOK with Windows)では
SAIや
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)は
普通に使えます。


Android版に関しては
Androidに対応しているアプリしか使えません。


Androidのお絵かきアプリも
あるにはあるのですが、
Windowsほどの高機能なものはないので、
お絵かきが目的ならWindows版を購入するのがいいでしょう。




Yoga Bookはお手頃価格で簡単なお絵かきもできる

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Yoga BookのCPUはAtomなので
動画編集やゲームは出来ません。


Atomはモバイル端末に使われる
性能は良くないけど消費電力が少ないCPUです。
動画視聴には十分なCPUです。


Yoga Bookで
ヘビーユーザー的なことはできませんが、
動画視聴もできるし、
スケッチブック感覚でさっと持ち出して、
手書き、イラスト、お絵かきをするのに
適しているタブレットPCと言えます。


仕事でも使ったり、Officeを使ったり、
イラスト・お絵かきしたりするなら
Windows版のYoga Bookがおすすめです。
Windows版にはOffice Mobileも付属してますし。
既に持っているOfficeをインストールすることもできます。


Android版ではどうしてもペイントソフトが
少なくなってしまいますが、
Windowsならとりあえずほとんどの
ペイントアプリが使えることもおすすめ理由です。


同じWindows版やAndroid版でも
家電量販店モデルとウェブ向けモデルで
型番が違いますが中身は同じなのでどちらでも構いません。


WI-FIのみとLTEモデルがあります。
Windowsの場合、
WI-FIにのみ対応しているのは型番ZA150019JPです。
LTEモデルでSIMカードに対応しているのはZA160003JPです。


もし、本格的にイラストや絵を描きたいなら
Surface Pro 4のような他の筆圧対応タブレット、
もしくは、
VAIO Z Canvasなんかもいいかもしれません。


傾き検出機能が欲しいなら
iPad Proも選択肢に入れてもいいでしょう。
ペンタブや液タブという選択肢もあります。


お絵かきやイラスト、手書きにおすすめのタブレットPCを
まとめてありますのでよろしかったらそちらも参考にしてください。






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